絵画ブログ

絵画好き、旅行好き会社員。美術館訪問を通じて感じたことを適当に書きます。

ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞@Bunkamura ザ・ミュージアム

今回は、東京の渋谷にある

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の

ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞展」へ

行ってまいりました。

 

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ボストン美術館とは

その名の通りアメリカ合衆国のボストン市にあるボストン美術館は、

日本美術のコレクションが充実していることで知られているようです。

 

展示内容

さて、そんなボストン美術館のコレクションの中から

今回海を越えてやってきたのは、歌川国芳と歌川国貞という

2人の人物が描いた浮世絵たち。

 

江戸時代、浮世絵はメディアとして重要な役割を担っていたそう。

今みたいに写真や映像が発達していないですもんね。。。

 

見どころ

見どころは、兄弟弟子の関係にありながらまるで対照的な

国芳、国貞2人の作風。

 

国芳は明らかに画面に栄えそうな場面を選び、派手に描いています。

現代のバトル漫画の見せ場のヒトコマのようなイメージがありました。

対する国貞は、構図にこそ派手さは見られないものの、

緻密に、丁寧に仕上がった作品が多かったように思えました。

 

あとは、国芳が描くかわいいネコちゃんたちですね。笑

展覧会に行ったら、“踊る妖怪猫又”を是非探してみて下さい。

 

西洋絵画でさえ勉強不足すぎるのに、

今回は更に知識の乏しい浮世絵ですが、

いつものように気になった作品を紹介したいと思います。

 

★★★★★★

 

歌川国芳<1884年頃>『相馬の古内裏に将門の姫君瀧夜叉妖術を以て味方を集むる大宅太郎光国妖怪を試さんと爰に来り竟に是を亡ぼす』

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。。。

 

タイトルながっっっ!!!

 

国芳の作品ですね。確かに派手ですよね。

簡単に言ってしまうと、平将門の娘であり、妖術使いの瀧夜叉姫(図左)

を、大宅太郎光国(おおやたろうみつくに)が討伐しに来たというシーン。

 

後ろから襲い掛かる巨大な髑髏の絵は、瀧夜叉姫が妖術で呼び出したもの。

これはなんとなく見たことある気がしますよね。

餓者髑髏(がしゃどくろ)ですね。日本の妖怪です。

 

しかし、厳密に言うと、この国芳が描いた髑髏はがしゃどくろ

ではありません。

実は、この時点でがしゃどくろという妖怪は存在しないみたいです。

つまり、国芳が描いたこの巨大髑髏がのちのがしゃどくろのイメージに

使われた。というわけですね。

 

なんでも原作では、襲ってくる髑髏は

こんな巨大ではなく、多くの等身大の髑髏だそう。

それをひとつにまとめ、より恐怖を与える場面に仕上げた国芳の発想力に

感心してしまいますね。

 

★★★★★★

 

本来ならここで国貞の作品もあげて、

2人の作品を見比べたいところですが、

今回はここまでにしときます。。。

個人的には、国芳が描く妖怪や、豪傑たちがかなり

ツボでした。

 

もっともっと勉強せねば。

時間があれば追記したいと思います。。。