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絵画ブログ

絵画好き、旅行好き会社員。美術館訪問を通じて感じたことを適当に書きます。

プラド美術館展‐スペイン宮廷 美への情熱@三菱一号館美術館

先日、会期終了間際に三菱一号館美術館で開催されていた、

プラド美術館展に行って参りました。

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プラド美術館とは

プラド美術館は、1819年、王立美術館としてスペインのマドリードに誕生しました。

その特徴は、それぞれ趣向の違う歴代王家のコレクションが豊富に展示してある点です。

僕は、一昨年の夏に実際に訪れましたが、一日いるだけでは全くもの足らないので、三日間通い続けました。

それでも、ついつい目当ての絵画に見入ってしまって、他はざっと見るだけに止まる始末。。。

コレクションは、フラ・アンジェリコから、ゴヤ、ベラスケス、ボス、グレコなどなど、スペイン絵画の巨匠たちのものがずらり。本当に大興奮でした。笑

 

●展覧会のコンセプト

そんな、プラド美術館から作品を集めた今回の展覧会ですが、コンセプトは小さい作品を中心に展示することだとのこと。

絵画と言えば、教会や宮殿の権威や権力を象徴する大きな作品のイメージが強いですが、今回の展覧会では、個人的に家などに飾って楽しまれた、生活に寄り添うような小さな絵画が紹介されています。そしてそれがまた三菱一号館美術館の親密な空間にぴったりだとのことです。

実際この美術館は、ほんとに家にいるみたいで、落ち着いて絵が見れると思います。個人的には最高の雰囲気です。笑

それでは、今回も目玉作品、気になった作品を紹介していきたいと思います。

 

 

★★★★★★

 

●ヒエロニムス・ボス<1450年頃-1516年>『愚者の石』

 

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ネーデルラント生まれの画家、ボスの絵です。

ネーデルラントではかつて、愚か者の頭の中には愚者の石なるものがあり、

取り除かなくてはいけないとされていました。

これは、その手術の場面を描いています。

椅子に座り、不安げな表情で画面左の医者を見つめる患者の男。

右で頬杖をつくのは患者の妻、真ん中が妻の間男の司祭だそうです。

絵をよく見ると、頭の中から取り出されているのは石ではなく花であり、

この絵は患者をだましている絵なのだと言われています。

ボスはこの絵で、人間の愚かさを風刺しているのだそうです。

 

 

ディエゴ・ベラスケス<1599年-1660年>『フランシス・パチェーコ』

 

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言わずと知れたスペインの巨匠、ベラスケスの描いた肖像画です。

同展覧会の別の画家の描いた肖像画と比べると一番生身の人間らしく、

さすがだと思いました。

そして注目すべきは白く塗られた襟の部分。

透明感のある柔らかなタッチは思わず息をのむ完成度でした。

 

 

●エル・グレコ<1541年-1614年>『受胎告知』

 

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大好きなグレコの作品。鮮やかな光と色使いで、現実の世界に

幻想的な世界を混ぜ込む天才だと思います。

マリアがイエスを身ごもったことを天使が伝えに来る

受胎告知という有名なテーマです。

 

 

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ<1490年-1576年>『十字架を担うキリスト』

 

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そして、ティツィアーノです。先ほどのグレコの御師匠さんと言われている人です。

やはり、なんとなく作風が似ている気がします。

イエスの薄っすら赤みがかった目や、木の質感など細かい描写もさることながら、

大きく大胆に描かれたイエスの哀愁に心を奪われてしまった作品でした。

 

 

フランシスコ・デ・ゴヤ<1746年-1828年>『目隠し鬼』

 

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こちらもスペインではかなり活躍されたゴヤの絵。

ゴヤの絵は、プラド美術館に所蔵されている黒い絵などの暗いイメージがありますが、タピストリーのカルトンなども手掛けていたゴヤの絵には、明るい雰囲気のものも多くあります。

しかし、この絵は、タイトルもさることながら描かれた人々の表情もどこか不気味で、ゾクゾクっときました。笑


●ペーテル・パウルルーベンス<1577年-1640年>『狩りをするディアナとニンフたち』

 

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ルーベンスの作品はどれも素晴らしかったですが、あえてこれ。

狩猟の神ディアナ(ギリシャ神話でいうアルテミス?)が、ニンフとともに狩りをしている場面です。

荒っぽい筆のタッチからうまれるこの疾走感と、女神とは思えぬ(笑)このたくましさがいいです。

ちなみにバロックの巨匠であるルーベンスは、人気のあまり下絵だけを描き、仕上げは工房の弟子や共同制作者にお任せしていたことが多いのだそう。

これはルーベンスによる下絵。すのこみたいな板に描かれていました。笑

 

●フランシスコ・バイェウ・イ・スビアス<1734年-1795年>『オリュンポス、巨人族の戦い』

 

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ギリシャ神話のワンシーン。オリンポス12神とティタン神族の戦い、ギガントマキアを描いたものです。

細かくいろんな神様が描かれていますが、アトリビュートからどれがどの神様か予想しながら見ると非常に面白いです。

ゼウスの真っ赤にほとばしる雷、かなり強そう。。。

 

●ピーテル・フリス<1627/28年-1706年>『冥府のオルフェウスとエウリュディケ』

 

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こちらも神話から。

竪琴の名手オルフェウスと、妻のエウリュディケが描かれています。

場所は冥府(あの世)です。

画面真ん中で、オルフェウスがエウリュディケをがっつり抱き寄せているので、これは、オルフェウスがこの世で八つ裂きにされたあと、冥府でエウリュディケと再開した場面なのでしょう。

何はともあれ、私の注意を引くのは、周りの化け物たち。

ボスの地獄の絵でもそうですけど、地獄の異形の生物って見れば見るほど面白いです。どういうときに思いついてるんでしょう。。。

 

 

●作者不詳『自らの十字架を引き受けるキリスト教徒の魂』

 

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最後に、今回一番気になったのがこの絵。

こんな絵初めて見た。というのが率直な感想でした。

まず背景が十字架だらけ。一体どこなのでしょう。

そして、あらゆる罪を一身に背負ってイエスは磔にあったはず(?)

なのに、一緒に十字架を背負うこの人は誰で、なんなんでしょう。。。

まだ聖書とかもまともに読んでないのでこれ以上無知をさらけ出すことは控えます。。。

残念ながらポストカードは売っていませんでした。泣

 

★★★★★★

 

まだまだ作品を紹介し切れていませんが、

とにかく見どころいっぱいでした。

とは言ってももう展覧会は終わってしまいましたが。。。

 

てか、本家プラド美術館に行ったはずなのに、記憶に無い作品も多数。

自分が悲しくなりました。笑

 

たくさん書いたので、何かご指摘があればどうぞよろしくお願いいたします。。。

 

では。